得する中古マンションを購入の一番いい築年数とは?

中古マンションを購入する時、築年数は非常に気になるところかと思います。マンションは鉄筋コンクリートで造られた強固な建築物で寿命が非常に長く、木造の一戸建てと違い築50年の中古マンションも普通に取引されています。中古マンションを検討する時に、築年数に着目して価格は?耐震性は?メンテナンスの費用は?等様々な疑問を解説したいと思います。

価格の下落しない中古マンションを選びたいなら築20年以降がおススメ!

中古マンションを購入検討する時に、後に売却しても損をしない物件を購入したいものです。転勤や実家へ帰る等の理由で購入した中古マンションを絶対に売却しないという事は保証されていないのです。

価値が下がりにくい築年数の中古マンションを購入すれば価格下落リスクをヘッジすることが出来ます。

中古マンションの築年数による価格動向をビッグデータで知っておきましょう!

中古マンションは築年数が経過していくとどの様な価格変動をしていくのでしょうか?ビッグデータを見ると立地や管理体制等の個別の要素の影響を受けにくいの中古マンション固有の築年数による価格推移が見えてきます。三井住友トラスト不動産が提供しているデータを表にすると以下の様になります。

中古マンション築年数別の価格の変化(参照元:三井住友トラスト不動産)

中古マンションは築20年までは一気に50%まで価格が下がり続けます。そして築20年を過ぎたころからあまり価格の変わらない状態なる事が分かります。

なぜ築20年まで価格が下がる?戸建てもマンションも建物の価値が下がる点では同じ!

中古マンションが築20年まで価格が下がり続けるのはなぜでしょうか?それは戸建てでもマンションでも不動産は2つの要素、つまり「土地」と「建物」から価値が生まれています。その内普遍的な(劣化しない)土地の価値は一定とすれば建物は経年劣化していきますから建物の価値分だけ不動産全体の価値は下がっていくのです。

中古マンションが築年数が古くても流通しているのは、木造の戸建ての場合は寿命が短いので古くなると土地として販売しますが、(例えば古屋付き土地等)中古マンションは鉄筋コンクリートで造られた強固で寿命の長い建物ですから木造の戸建ての様に価値がゼロになる事はありません。

築20年位で新築プレミアムがなくなり、中古マンションは「居住する目的を果たせる家」という本源的な価値に落ち着くのです。

耐震性は?設計基準と壊れなかった実績で判断するしかない!

耐震性についての客観的な判断基準としては築年数で変更されている「設計基準」と「実際に建物が壊れず現存している事実」の二つがあります。

新耐震基準とは?土地の揺れ安さは考慮されず、建物のみの強さを表しています!

1981年6月から建築基準法の改正により耐震基準が見直され今のいわゆる「新耐震基準」が始まっています。それ以前の建物は「旧耐震基準」で設計されています。新耐震は旧耐震よりもより大きな地震にも耐えれる様に変更がされているので中古マンションを選ぶ要素「耐震性」の一つの基準になります。

新耐震か否かの確認方法は築年月日でない事に注意してください。つまり築年数を確認しても新耐震かは分かりません。これは設計基準なので建築確認申請を提出した日で新旧が分かれます。これはチラシや広告には記載されていないので中古マンションを紹介してくれた不動産会社に確認をしましょう。

この耐震基準は建物の設計を行う為のものですから、土地の揺れやすさ等は考慮されていません。つまりものすごく揺れやすい土地の上と揺れにくい土地の上に建った同じ設計基準の建物では揺れやすい土地にたった建物の方が壊れ安ですが、この点は反映されていません。

現存する事実!地震で倒壊していない現状をみる!

耐震性では設計基準という客観的な基準を紹介しましたが、建物が現存するという客観的な基準も忘れてはいけません。

地震が起きた時にその中古マンションが建っている土地の揺れやすさが耐震性に大きな影響を与えます。ゆれやすさは「地盤増幅率」でわかり、J-SHIS 地震ハザードステーションで確認することが出来ます。このサイトはカルテといって地盤増幅率からその土地がどの位揺れやすいのかを分かりやすい表を見ることが出来て便利です。

地盤増幅率を調べて揺れやすい地盤でない事を確認して、そこに建物が倒壊せず現存していれば築年数が旧耐震基準の中古マンションであっても、客観的な耐震性の根拠を2つ見つける事が出来るのです。

築年数による耐震基準は建物の話です。土地も含めて耐震性を判断して中古マンションを選びましょう。

築年数が経っていると中古マンションの管理体制が明確になっている!

中古マンションを築年数から判断していく大きな要素である価格と耐震性について見てきましたが、それと同じくらい重要なのは管理です。いくら新しいマンションでも管理体制が悪いマンションは既に汚くなり、メンテナンスが行き届いていない事がすぐわかります。こんなマンションには住みたくありません。

中古マンションの管理は所有者で組織される管理組合の意識が最も重要です。そしてその意思をきっちり履行できる管理会社の存在も必要です。しかし管理会社は管理組合で変更できるので、やはり管理組合の意思次第になります。

築年数が経過しているとこの管理組合の優劣が長い年月をかけて明確になっていますので、中古マンション購入の判断基準になります。以下の3点をみて判断してください。

①その中古マンションは清掃が行き届いているか?

清掃が行き届いたマンションは管理組合がきっちりしており、管理会社の体制もよくないと維持できない事なのでこの点はまずチェックしましょう。汚いマンションは管理体制もよくないので住みずらいマンションであることが多いです。

②修繕が行き届いた中古マンションなのか?

中古マンションは適切な修繕とメンテナンスをされてこそ価値が維持できます。購入検討しているマンションの「重要事項調査報告書」を不動産会社に依頼して確認するようにしてください。計画的に修繕されているかが修繕履歴と長期修繕計画から分かります。

③修繕積立金の積立額が十分か?

中古マンションを購入すると修繕積立金を毎月支払いますが、マンション全体で貯めている修繕積立金の額が十分か確認しましょう。これが不足していると緊急の修繕が出来ないのみならず、適切な計画修繕も出来ず、マンションの価値が下がってしまいます。こちらも「重要事項調査報告書」で確認が出来ます。1戸当たり100万円くらい貯まっている計算になる位の額は欲しいところです。

築年数がたったマンションだからこそ、管理体制の実績から管理の良し悪しが判断できるのも中古マンションのいいところです。

まとめ

中古マンションの築年数による購入の判断基準についてお話してきました。築20年位のマンションが価格が下がりにくいのですが、設備等は20年経過しているので今後どの位使えるのか?の判断も必要です。追加で交換やメンテナンス費用がかかっては高い買い物になってしまいます。

この点を心配しなくてよいリノベーションしている築年数が20年経過したマンションがおススメです。そして耐震基準が古くても現存していることに納得できれば、立地の良いところで旧耐震のリノベーションマンションもいいでしょう。

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