不動産売却で一括査定の最も賢い利用方法。高値売却のポイントとは!

不動産売却の一括査定サイトを利用される方は多いかと思います。そして戻ってきた査定書では売却価格のみにしか着目せずに、最も高い査定金額を出した業者のみに連絡をしているのではないでしょうか?

この様に金額だけに目を向けて業者を選ぶと損をする事になります。不動産売却の一括査定の賢い利用方法を見ていきましょう。

不動産売却の一括査定では、まず正確な「売却可能価格」を知る様にしましょう!

不動産売却の一括査定では売却金額に着目する方が多い為、高めの値段で査定する業者もいます。しかし我々が不動産売却の売主が最初にしなければならないのは正確な売却可能価格です。

この適正価格を知ったうえで高く売却する為の工夫を考えるのが次のステップになります。

適正価格を知るための注意点について見ていきましょう。

不動産売却の適正価格は膨大なデータを参考に算出されるので、本当は答えは1つしかない!

不動産売却の一括査定の依頼があった時に我々不動産業者はその物件や近隣の取引事例を調べます。我々業者には特別に参照できるサイトがあるので、膨大なデータを閲覧することが出来ます。数ある中で私が参考にしているのは下記サイトです。

これらのサイトで過去に販売された不動産の大きさや価格やリフォームされていたか否か等の情報を閲覧することが出来ます。そしてそれらの不動産が実際に成約した金額も閲覧することが出来ます。

よって不動産売却の査定金額はこのデータから過去の事例と同等額で売却出来る事がわかる為、適正価格はすぐに算出できてしまいます。

ではなぜ一括査定額にばらつきが出てしまうのでしょうか?それは同じ土俵で過去の事例を比較していない為です。

条件の異なる不動産を比較対象に組み入れるだけで、いくらでも高く査定金額を設定出来るので注意が必要です。

正確な売却可能額を知らずに不動産売却活動をするのはデメリットしかありません。

価格操作方法①フルリフォーム物件と現況の物件で価格を比較する。

マンション名で過去の事例を閲覧すれば、フルリフォーム物件と現況物件では価格は明らかに異なる事は分かります。しかし現況の物件を一括査定しているのに、そのマンションのフルリフォーム物件の過去の事例金額を採用して高く査定する事が出来ます。

査定依頼する方はお部屋の状態ではなく、価格に着目しているので状態が違うのに高く売れた事例の金額が頭に残ってしまい、正確な売却可能価格を見失ってしまいますので注意が必要です。

価格操作方法②高層階物件と低層階物件で価格を比較する。

マンションで低層階の一括査定をするときに、同じマンションの高層階の過去の事例価格を参考に査定する場合があります。タワーマンションの新築の価格表を見てもわかる様に極端にいえば2階と30階では1000万円位価格が違います。

高層階の事例を「当該マンションの成約事例」として参考にして低層階を一括査定すれば誤った金額で査定されてしまいます。そして査定を依頼した人は高く売却出来ると誤信してしまいます。

価格操作方法③角部屋・眺望等の部屋の条件を無視した査定をする。

不動産は個別性の高い売り物ですから部屋の条件は非常に大事です。窓からの眺望が「隣の建物の壁」の場合と、「東京タワー」では当然価格は異なりますし、窓が沢山ある角部屋と中部屋でも価格は異なります。

適正価格はこの様な部屋の条件を加味して十分に吟味して算出すべきところを、角部屋の成約事例で中部屋を査定したり、絶景の眺望の部屋を参考に眺望の悪い部屋の査定をすると、適正価格とは程遠い査定金額になってしまいます。

一括査定を同じ条件の不動産と比較しているか?条件を補正しているか?をチェック!

不動産売却の一括査定を受領したら比較している物件が自分の査定依頼した物件と同等か?条件が異なる物件を参考に査定していたら条件補正を行っているかをチェックしてください。ポイントを列挙します。

  • リフォームの履歴などが同等の物件と比較しているか
  • 階層は同程度物件と比較しているか
  • 角部屋など部屋の条件は同じか
  • 窓からの眺望が同等の物件と比較しているか

完全に一致する事例が無い場合は、これらの条件を補正して査定金額を算出しているか確認してください。分からなければ査定した不動産会社に質問をしてください。

不動産売却の最初のステップとして正確な売却可能金額を一括査定を利用し、チェックポイントを確認して知ってください。そこからは高値売却は戦略次第になります。

不動産売却の一括査定後の業者選びのチェックポイントとは!

一括査定書をチェックして正確な売却可能金額を知った後重要なのはどの不動産会社に売却を任せるかです。記載したチェックポイントに注意して価格を見ればそれぞれの不動産会社で査定価格はそれ程変わらなくなります。

つまり販売を任せるのは査定金額ではなく業者のスキルで選ぶことになります。

まず、前記の3つのチェックポイントに当てはめて、やたら高値の一括査定をしてきた業者はとにかく案件が欲しい業者なので、不動産売却する売主の方を見ていませんので、付き合わない方がいいでしょう。売れるはずのない高値で販売して、長期化し物件の鮮度を落とし、「売れ残り物件」の印象を与えて物件の価値を下げてしまいます。

販売の戦略をスケジュールと共に提示する業者はGOOD!

適正な価格を根拠と共に提示した後、なるべく高値で売却しようというスタンスのある業者は、適正価格から200~300万円位上乗せしての販売を提案します。これはチャレンジ価格なのでこれで売れればラッキーですが、適正価格に戻すタイミングが遅れると物件の鮮度が落ちてしまいます。

よって良い業者はこのチャレンジング価格で販売する期間を最初から決めて販売活動を行います。概ね1カ月から2カ月程度、これを過ぎたら適正な価格に戻して成約を目指します。

この様に高値売却を目指してその時点の販売価格、スケジュールを最初に提示してくれる不動産業者は販売のスキルも高いので任せても安心でしょう。

売却後の税金も含めた手取り額を概算してくれる業者はGOOD!

不動産業者は税法のプロではありませんが、お客様から質問を受ける事があるので不動産関連の税金については勉強をしています。逆に勉強をしていない不動産業者もいます。

不動産売却で最も重要なのは売却金額ではなくて「いくら手元に残るか?」ですから税金についても質問をしてみましょう。不勉強な不動産業者は明快な答えが返ってきません。せめて下記の事項位は知っていなければなりません。

相続が絡んでいる場合は別記事「相続後の不動産売却!節税は相続から3年を意識しないと出来ません。」をご参照ください。

税法は毎年毎年抜け穴を防ぐ為に改正されているので、最終的には専門家に相談して結論は出さなければいけませんが、上記リストの内容を知ってある程度まで税額を概算して、手残り資金がいくら位になるのか算出してくれる不動産業者はスキルが高く信頼できると言えます。

不動産売却は一括査定で適正価格を知り、任せる不動産業者のスキルを見極めて!

不動産売却は適正価格を知って、戦略を立てて販売する事が最も満足のいく結果が得られます。賢く一括査定を利用して、業者のスキルを見極めて是非高値の不動産売却を目指してください。

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