成功の秘訣!サラリーマンが不動産投資する時の心構え!

サラリーマンの方で不動産投資をしようと考えた時、皆さんはどちらのタイプでしょうか?

  1. 不動産収入だけで生活する(会社を辞める)
  2. あくまで副業としてサラリーマン大家を目指す

この点について考える時はリスクの許容範囲を定める事と同じです。脱サラする程の収入を得ようとすると不動産投資の規模は大きくなります。伴って大きなリスクを抱えた時はサラリーマンの収入では耐えきれないかも知れません。

逆に副業と考えた場合は、リスクを抱えてサラリーマンの給料でしのげる程度にリスクをコントロールしていきます。

2パターンついて見ていきましょう。

脱サラできるラインを不動産収入600万円した場合のリスク!

東京商工リサーチが発表した上場企業2591社の平均年収は2018年度で606万円です。日本の平均年収は440万円ですが、やはり一流会社(上場)の平均程度は稼げるようになって脱サラを狙いたいものです。そこで不動産収入で600万円稼ぐ状態でシミュレイションしてみたいと思います。

脱サラで不動産収入600万円のイメージは手取り収入で600万円という事になります。従って賃料から下記の経費を引いた後の金額という事になります。
概ね経費は賃料収入の30%+ローン返済位になります。

項目支払い
土地の固定資産税及都市計画税年払い
建物の固定資産税及都市計画税年払い
管理費月払い
修繕積立金月払い
火災保険料長期前払い
利息(元本は別)月払い
管理費等の振込手数料(もしあれば)月払い
借入金元本弁済月払い

1億円の物件を購入して経費を支払って手残り600万円を達成するにはどの程度の数字になるでしょうか?

経費率を賃料の30%、20年フルローン(元利均等)で考えますと、
毎年のローン返済は利息と元本合わせて640万円です。
手残り600万円を残すためには(640万円の経費+600万円の手残り)ですから、
経費支払い前のキャッシュは1,240万円必要です。
経費率30%で考えると1240万円÷70%=1771万円の賃料収入が必要です。
収入と支出は表の様になります。

項目金額
賃料収入1771万円
経費30%(上記税金や管理費)▲531万円
利息+元本▲640万円
手残り600万円

この数字を達成するには非常に利回りの良い物件を取得しなければなりません。このシミュレイションでの利回りは下記のようになります。

  • 表面利回り 17.7%
  • 実利回り  11.8%
  • 金利後   10.5%

この様に利回りは非常に高く、なかなか物件は見つからないでしょう。

高利回り=ハイリスク!地方の田舎の物件で利回り確保?は危険です。

この様な物件は都内にないので地方の物件を狙うほかありませんが、その分賃貸需要の面など運営のリスクが伴います。

運営のリスクが高い分がリスクプレミアムとして利回りに乗っているにすぎないので注意が必要です。

もしリーマンショック直後等経済状態が混乱している状態で、良い立地で利回りの高い物件を取得出来る事もありますが、まさに千載一遇のチャンスですので、このタイミングを待っていたらいつまでたっても不動産投資を始めることは出来ません。

運営でマイナスになる分岐点と天災のリスクを考えましょう。

例に出している不動産投資であれば経費531万円+返済640万円で合計1171万円が毎年かかります。これはサラリーマンにとって非常に大きな金額かと思います。

この1171万円以上の賃料が入らなければ自分のサラリーマン給料から補てんしなければ破たんしてしまいます。どう感じられますか?脱サラしていればこの1171万円が不動産投資から入ってこなければ年収はゼロ円です。手取りベース、実際は元本弁済分は収入)

こう考えると不動産投資だけで生活する事のハードルの高さが分かると思います。

更に天災が起きて建物が住めなくなった場合は毎年1171万円を収入の無い中で支払わなければなりません。

不動産投資規模を多くくしてもやはり副業がおススメです!

不動産投資規模を大きくして収入を増やせても、リスクに備えてサラリーマンはやめない方がいいでしょう。

折角の不労所得で他に仕事をする時間が不動産等投資にはあるのです。このメリットをいかしてサラリーマンはやめない事をおススメします。

結局、リスクの許容度で投資規模が決まる

サラリーマンを辞めず副業で大規模不動産投資を行うにはリスクをどの程度まで許容できるかにかかってきます。

強固な建物で地震リスクが無く、ブランド立地で賃貸需要が旺盛であれば収入が安定しますので、もし運営が傾いてもサラリーマン給料から補てんする金額は最小に抑えられる確信があれば勝負してもいいと思います。

私の感覚では年収の20%位が補てんの限界、家族を抱えていたら10%位までにはサラリーマン給料から補てんする金額を抑えてリスクをコントロールした方がいいでしょう。

では副業つまり副収入と割り切って不動産投資を行う場合はどうでしょう?

お小遣い、老後の年金のプラスアルファ程度に不動産投資をする。

サラリーマンが不動産投資をする場合はコチラがおススメです。

先ほどの例を1億円から10分の1にスケールダウンしてみましょう。

項目金額
賃料収入177万円
経費30%(上記税金や管理費)▲53万円
利息+元本▲64万円
手残り60万円

リスクの見え方が単純に減って気が楽になりませんか?

そしてそもそものスタイルがお小遣い、老後の年金のプラスアルファで今はローンが支払えればいいというスタンスであれば手残りゼロ円で問題ありません。

従って高い利回りも不要なので実利回り6.5%で手残りゼロ円位になります。

この程度の利回りですと物件探しにもそれほど苦労はしません。

そしてローン期間が過ぎていつの間にか元本弁済が終わり、賃料収入がまるまる入ってくるようになります。

成功体験を本に出来るような投資家は実は少ない!

よくアマゾンなどで大成功した不動産投資家の本が紹介されています。不動産収入1億円とかです。

この様な方は確かにいらっしゃいますが、非常にまれです。

サラリーマンがそれ程自己資金を使わず、又大きすぎるリスクを負わずに行う不動産投資は限られています。

先ずは堅実な不動産投資からじっくり且つ早速初めて、徐々に規模を拡大していくのが良いかと思います。

重要なのはサラリーマン収入でリスクをコントロールする出来るかを判断する事を忘れない事です。夢の様な収入の大きさだけを追い求めると大きなしっぺ返しを食ってしまいます。
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