これだけ!中古マンション価格を決めるたった2つの要素とは?

コロナや東京オリンピック等中古マンション価格の変動に紐づけたい事柄が多くみられる昨今ですが、実際中古マンション価格はどう決まっていくのでしょうか?一言で言ってしまえば「経済状況」で決まっていきますが、分析する指標や事柄が多すぎて訳が分からなくなります。

今回は中古マンション価格がどう変動していくのか、「上がるのか?」「下がるのか」不動産に精通していない方でもある程度判断できる簡単な判断基準を説明したいと思います。

中古マンション価格の変動を知る基準は「金利」「新築マンション価格です。

金利!購入者の住宅ローン返済能力が中古マンション価格を決める!

中古マンションの価格を決める要素はまず購入者の資金力・ローン返済能力合わせて言うと「購入力」です。

中古マンション価格が購入者の購入力を上回ってしまえば、当然中古マンションを買う事は出来ないので中古マンション価格を下げる要因となります。

中古マンション購入力=返済比率が許容範囲かで決まる!

返済比率とは年間の住宅ローン返済額が年収の何パーセントを占めるかという計算値で、不動産の購入を検討された方なら不動産業者に計算してもらったことがあると思います。

「返済比率」=年間の住宅ローン返済額」÷「税込年収」

簡単な例を出しますと年収800万円(税込)の方の場合

月々20万円の住宅ローン返済をすると、20万円×12ヶ月=240万円(年間住宅ローン返済額)
になるので、返済比率は 240万円(年間返済額)÷800万円(年収)=30%になります。

中古マンション購入者の方は概ね返済比率20%~30で資金計画を行い購入しています。

返済比率は収入に対して何パーセント返済に充てるかを表しますので、生活していれば衣類や食費も遊興費もかかりますから、結局20%~30%に返済比率が収まっていないと生活自体が中古マンションを購入したことで立ちいかなくなってしまうのです。従って今後も中古マンションを購入するにあたって返済比率が大幅に伸びて50%になる事(先の例では年収800万の人が年間400万円返済つまり月々33万円返済する状態)はなく返済比率20%~30%」は普通に生活する為に必要な状態を維持する為の数値ですから、変動しない固定された数字ということが出来ます。

返済比率を改善する方法は2つしかありません。

分子である「住宅ローン返済額を下げる」
〇分母である「年収を上げる」

しかないのです。ローン審査の記事はコチラの記事を参照してください。

金利による購入可能中古マンション価格とは?

金利が下がれば返済比率の分子である「住宅ローン返済額を下げる」事が出来ます。

住宅市場動向調査報告書が発表する全国の注文住宅を購入した世帯の平均年収は665万円です。この平均年収を参考に中古マンション購入の最大のボリュームゾーンが購入できる中古マンション価格を金利の変化でどの様に変わるかシミュレーションしてみましょう。

平均年収世帯(665万円)の方が返済比率30%で資金計画をして中古マンションを購入すると、665万×30%=200万円(年間返済額)つまり月々の返済は12カ月で割って165,000円(月々の支払額)でマンションを探す事になります。

金利の変化によって購入可能なマンションを探ってみましょう。(35年ローンで計算)

 金利 0.500% 6,350万円 月々の支払165,000円
 金利 1.000% 5,840万円 月々の支払165,000円
 金利 1.500% 5,380万円 月々の支払165,000円
 金利 2.000% 4,980万円 月々の支払165,000円

金利が1%違うと返済比率30%で購入できる中古マンション価格は1000万円変わってきます。

購入者の中古マンションに求めるニーズは変わらないから中古マンション価格は下がる!

金利1%で購入可能物件価格は1000万円違ってきます。この1000万円は中古マンションのグレードや立地について大きな差を生む金額です。現在市場に出ている中古マンションで6,350万円の物件を5,380万円の物件を比較すれば、立地・内装・共用部の充実度などに雲泥の差があるはずです。

しかしながら購入者の中古マンションに求める要求のレベルは1000万円分もグレードダウンさせることは出来ません。従って金利が上昇したら購入者のニーズを満たしていくために中古マンション価格を下げていくしかないのです。

極端にいえば購入者が一切妥協しないとすると金利0.5%の世界では6350万円で売却できた中古マンションが、金利1.5%の世界では5380万円でしか売却出来ないということです。

ここまで極端ではなく、購入者の我慢や金利の変動がもう少し緩やかなどの条件と相まって実際には中古マンション価格が決まっていきますが、メインは金利です。

金利が上がれば中古マンション価格が下がる方向性になる事は間違いないのです。

新築マンション価格に対してお得感を出せる中古マンション価格でないと売れない!

次に中古マンション価格に影響を与えるのが新築マンション価格です。極端にいえば新築マンションと中古マンションが同じ値段で販売されていれば新築マンションを購入します。従って中古マンション価格は新築マンションに対してどの位割安感があるかという点で販売の状況が決まるのです。

新築マンション価格は土地代と建築費で決まる!

中古マンション価格に大きな影響を与える新築マンション価格はどの様に決まるのでしょうか?もちろんマーケットの単価は意識しなければなりませんが、新築マンションはプライスリーダー的な立場があるため、実現可能な事業計画の基で価格を決めていきます。つまり事業収支です。新築マンションの事業収支で大きな原価を占めるのが「土地代」と「建築費」です。これに取得経費や販売経費をいれて新築マンションの総原価が決まり、得たい利益(20%程度の粗利率)を勘案して販売価格が決まります。この販売価格が新築マーケットで実現可能であれば事業化される事になります。

新築マンションを供給するディベロッパーは販売する事で永続的企業活動を目指していますから、土地が高いから、建築費が高いから収支が合わないとばかりも言ってられません。事業をしなければ生き残れないのです。

この事業化の過程で土地代や建築費が上がった分を新築マンションを高く販売する事で生き残っていくのです。この様に新築マンション価格は上昇していきます。又逆に土地や建築費が安くなれば価格は下がっていきます。

 〇土地代が上がれば新築マンションが上がり中古マンションも上がる
 〇建築費が上がれば新築マンションが上がり中古マンションも上がる

マンション価格の決定要因である、建築費の高騰や下落は労務単価で傾向をつかめる

一般の方ですと企業が購入する事業用地の値段を知る事は中々ハードルが高いです。又建築費を知る事も実際の発注者ではないので難しいでしょう。

そこで一般の方でもチェックできるのが建築費の高騰や下落に直結する建築作業員の労務単価です。こちらは簡単に調べる事が出来ます。多少のタイムラグはあるもの公共工事の労務単価も参考になります。建築工事も労務費と材料費で決まっていきますので労務単価を見れば建築費の変動はある程度把握できます。

労務単価が下がり始めたら新築マンションの価格が下がる可能性が出てきたと判断できるのです。

労務単価が上昇している昨今、労務単価が下がり始めたら中古マンション価格が下がる予兆ともとれます。

新築マンションは完成までに2年程度かかるため、新築の価格下落が中古マンション価格へ影響がでるのも2年程度後になります。労務費をチェックすれば中古マンションの価格動向を先行して知ることが出来るので是非チェックしてください。

代表的な事柄を2つの指標だけで考察すると?

中古マンション価格が2つの事柄だけで決まるほど単純ではありませんが、傾向はつかめると考えています。これまで起こったいくつかの事柄で見ていきましょう。

バブルでの価格高騰

バブルで返済比率と新築マンション価格はどうだったでしょうか?

返済比率は分子も分母も高騰。金利の上昇で年間返済額があがったものの、収入も上がっていたので固定の返済比率30%程度は守られ中古マンションは高騰しながら売れていた。中には好景気で給料が上がり続けると想定し、将来の年収アップ分含めた年収で返済比率で資金計画を立てて、想定通り年収がアップせずに住宅ローン破たんする人も多くいました。

新築マンション価格も高騰していたので中古マンションも価格は高騰しました。

リーマンショックでの価格下落

リーマンショック時は返済比率と新築マンション価格はどうだったでしょうか?

返済比率は景気の後退もあり分母の年収部分が下がる又は下がる懸念から購入者の購入力がさがり中古マンション価格は下がりました。

新築マンション価格については、金融機関が傷んだことで貸し渋りが起こり企業の倒産が相次ぎました。不動産会社も例外ではなく新築マンションを在庫として持ちながら倒産した不動産会社も多くありました。これをアウトレットマンションと称して安く販売するビジネスが流行ったのもこの時期です。このアウトレットマンションは新築マンション価格を下げる事に他ならず、中古マンション価格も下がりました。

東北大震災後からオリンピックへつながった価格高騰

東北大震災で一時的にマーケットは止まりましたが、その後は復興にむけて建設業界が盛り上がり建築費の高騰が始まりました。復興もままならないうちに東京オリンピックも決まり建設ラッシュが起き建築費の高騰が止まらない状況になりました。この建築費の高騰で新築マンション価格は上昇し、呼応して中古マンション価格も上昇しています。

これを後押ししたのが低金利でした。返済比率の上昇も抑制され購入者の購入力も維持されていたので現在も中古マンションの価格は維持されています。

コロナウィルスの影響はどうか?

コロナウィルスについて中古マンション価格はどうなるでしょう?

返済比率で言えば金利は上昇しないと予想でき、ローン返済額は上昇しません。
年収は経済活動が制限されている為下落の傾向にあるものの、給料はそれ程劇的に下げる事が出来ませんのである程度維持されるでしょう。この事から多少返済比率がいたむと思われますが影響は限定的かと予想しています。

新築マンション価格については、オリンッピクや復興も一段落して、コロナの影響で新規の建築工事が減る中で建築費の下落が想定されます。しかしながら返済比率の部分がクリアされいれば新築マンションを供給するディベロッパーがコロナで減った利益を取り戻す為、建築費が下落した分も利益として取り込む為価格を維持する可能性もあります。

この辺からコロナに対する公的な援助や政策が間に合わなくて倒産が相次ぎ、金融機関がいたみだしてリーマンの様な状況にならない限りは、中古マンション価格は現状を維持すると予想しています。

中古マンション価格のまとめ

中古マンション価格は複雑な経済的な要因や風評、マインドによって決まるので簡単に予測する事難しいのですが、今回説明した2つの要素は今までの事業も含めある程度の説明が可能で、この要素を用いれば将来の中古マンション価格を予想する事も可能です。

中古マンション価格の動きを知って最適な売り時や買い時で売買できればと思います。

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