不動産投資は株式投資等と異なって銀行融資を受けて始めるのが一般的です。不動産投資は「土地」と「建物」という物理的な担保があるため銀行融資を受けやすい性質がもともとあります。
株式投資やFXでもレバレッジはかけられますが、口座にある流動性の高い(即換金できる)現金等の資産の額(担保)で制限を受けますし、その資産額が一定の水準を下回ると「ロスカット」というシステムで意図しない時期で安く取引されてしまいますので、結局は多くの現金が必要になります。
銀行融資が出やすい不動産投資を選び、更に自らも銀行融資の受けやすい人間になって是非投資を成功させてください。
銀行融資を受けられる人になるには!
銀行融資は物件の担保価値と借入人であるあなたの信用で審査されます。
まずは銀行融資受けられる人になる事が不動産投資を始める前提になります。
銀行に信頼される人とは、次の2点です。
- 借金をきっちり返済するマインドがある人
- 安定した収入をえる事が出来る職業を有する人
銀行融資をきっちり返済するマインドがある事を示すには!与信機関の登録情報。
銀行融資を返済するマインドがあることを示すには、いきなり銀行へ行って「必ず返します!信用してください!」熱く語ってもダメです。
今までクレジットカード、携帯電話の支払い、自動車ローン、住宅ローン等の借金をまじめに返済してきたという実績を示さなければなりません。
返済の履歴、返済の遅延、債務不履行などの個人の借金履歴は与信機関によって管理されています。この与信機関は主に3つあります。
〇株式会社シー・アイ・シー(略称:CIC)
クレジットカード会社と信販系の与信機関。
私が取得した時は、銀行借入や携帯電話の割賦払いの履歴も載っていました。
〇株式会社日本信用情報機構(略称 : JICC)
消費者金融と信販会社の与信機関。
〇全国銀行個人信用情報センター(略称 : JBA)
銀行と銀行系カードの与信機関。
これら三つの与信機関に載っている自分の借金の返済履歴で、遅延、債務不履行がない事が重要です。
銀行融資の審査では、銀行書式の融資申込書は「個人情報取得の同意書」を兼ねていることが多いため、融資の申し込みをすると銀行はこの個人情報である与信機関による返済履歴を閲覧して審査します。(与信機関の返済履歴を見せずに銀行融資を受ける事はできませんのでここは無抵抗で開示してください。)
従って自分で与信情報を取り寄せる必要はありませんが、不安な方は自分で閲覧する事が出来るのでやってみてください。
与信情報に返済遅延(クレジットカードの引き落とし日に引き落としができなかったなど)が頻繁にあったり、債務不履行や自己破産などの情報が載らないように気を付けてください。
もし与信機関に悪い情報が載ってしまったら?
情報そのものが事実と異なることが証明できない限り、抹消や変更はできません。
各項目、各機関によって情報が消えるまでの期間は異なりますが、登録されている登録機関は下記なります。
項目 | CIC | JICC | KSC |
単発61日以上の支払遅延 | 5年 | 1年 | 5年 |
連続3か月以上の支払遅延 | 5年 | 5年 | 5年 |
任意整理等の債務整理 | 5年 | 5年 | 5年 |
自己破産 | 7年 | 5年 | 10年 |
支払いの遅延で5年、自己破産は長くて10年与信情報に登録されます。これはいわゆるブラックリストです。
ブラックリストに載るとローンはほぼ通らなくなるので、万が一ブラックリストに載ってしまったら、登録期間をまじめに過ごして不動産投資ができるようになるまでじっと耐えてください。
安定した収入をえられる事を示す。
安定した収入を得られる事を示す手段としては、保有している資格、勤務している会社などがあります。
更に会社を辞めてしまう癖がない事は勤続年数で示すことができます。半年くらいで数社を渡り歩いていると、その様な意図はなくても「辞め癖あり」と判断されやすいので避けた方がいいです。
転職して期間が経っていない勤続年数が短くても同業種であれば「ステップアップ」とみられプラス要素になる場合がありますが、異業種への転職などですとこれから頑張る感がでるので審査ではマイナスになります。
医者、弁護士等社会的地位も収入も高い職業や東証の1部に上場されているような企業に長く勤めていれば「安定収入」についての評価は高くなりますが、ここまで好条件でなくても全く気にしなくていいともいます。
普通の会社にある程度務めて、それなりの収入をえていればいいのです。
補完要素でインパクトのある自己資金!
返済するマインドと安定収入を示せたら、更に銀行融資を得るためプラスアルファを与えましょう。
自己資金があると「給料の内の余剰資金を消費せず、蓄えた」という事になります。つまり無駄遣いをしない人と判定されます。
従って豊富に自己資金があるという事はプラスになります。
更に不動産投資をする際、自己資金を実際に使って銀行融資額を物件価格の90%や80%までしか借り入れないとなるとインパクトのあるプラス要素になり、非常に銀行融資を受けやすくなります。
そもそも自己資金が前提なっている銀行融資は別として、自己資金が多いという事はプラスの要素に過ぎないので、自己資金が少なくても悲観する必要はありません。
銀行融資を受けれるように、今からでも行動を見直しましょう!
不動産投資は先に述べたように銀行融資の受けやすい投資に分類されます。
このもともと有利な投資条件を有利に利用する為に、「融資の受けやすい人」になりましょう。
安定収入が見込め、返済マインドがありプラスで自己資金がある人です。
不動産投資を始めようとしたときに後悔しないように今から自分の行動を見直して融資体質になってください。