マンションを売る時には様々ネットで検索し情報を得ようとすると思います。私も色々と記事を拝見しますが、1つのチェックポイントが抜けている為に、折角の記事が、記事閲覧者のマンションに当てはまらない場合が多いと感じています。重要なチェックポイントは「そのままの状態のマンションの商品力」です。商品力が「高い」か「低い」かマンションの売る方法が大きく変わってきます。
ディレクション①
内覧対応したくない等の特殊な事情等があるか?
マンションを売るにあたり以下の様な特殊な事情があるか否か確認をしてください。
- マンションを売った後の責任は負いたくない
- 販売活動で他人に部屋を見せたくない
- 隣人や近所の人にマンションを売る事を知られたくない
- マンションを売った代金をある期日に絶対欲しい(買い換え等)
この様な事情がある場合は、マンションを売る時に広告活動が出来ないので、売り方を考えないといけません。又、売却後の責任を負いたくない場合は不動産会社等の専門業者に売却する事になります。
ディレクション②
自分のマンションの商品力をまずチェック!
マンションを売る時に当然売り物つまり商品となるモノはご自分のマンションです。商品という事は自動車や宝石等と同様にマンションも「お客様に良い!」と思ってもらえなければ購入してもらえないので、売ることも出来ません。
例えばシートの表面がボロボロの自動車、塗装が剥げた自動車、キズのついた汚れた宝石はお客様に良いと感じてもらえないので、売る事は難しいでしょう。ましてこれらの例よりも数段高額なマンションという商品については、よりお客様の目は厳しいので、もっと売るのは難しくなります。
ディレクション③
自分で費用を支払って商品力を回復させるのか?
マンションを売るにはまず商品力を十分に確保する必要がある事は説明しました。売りたいものの商品力を回復するには例に示したモノでは以下の様に回復します。
・塗装が剥げた自動車・・再塗装して商品力回復
・キズのついた汚れた宝石・・傷を補修し、磨いて商品力回復
・経年劣化したマンション・・フルリフォーム又は一部リフォーム
この様に商品力を回復する費用を負担すれば、お客様に売り物を気に入ってもらえる状態を作る事が出来ます。
しかし、マンションの場合金額が数百万円かかる
100万円以下で出来る自動車の補修や宝石の補修と異なってマンションの価値回復は数百万円かかります。そしてそれはマンションが売れる前に支払わなければなりません。この大きな出費とリフォーム費用をかけて商品価値を高めた割に思い通りに売れないという事もよくあります。
もちろん築年数が浅く、そのままでも商品力が高いマンションの場合はこれらの費用をかける必要はありません。
3つのチェックからマンション売却のディレクションを決定
以上の3つのディレクション決定ポイントとチェックからマンションを売る方向性を決めていきましょう。マンションを売る時の選択は「仲介」と「買取」の2つの選択肢があります。これをディレクションに沿って決めていきましょう。
特殊事情無し⇒ ディレクション②へ
チェック・・そのマンションはそのままの状態で商品力は十分なのか?
商品力不十分⇒ ディレクション③へ
チェック・・商品力が低い場合、数百万円かけて自ら商品価値を回復させるか?
自分の費用で商品力を回復できない⇒ マンション「買取」へ
自分で費用を負担して商品力を上げる作業は、専門出でない個人の方が行うのは極めて困難です。信頼のおけるリフォーム会社を見つける最初のステップすら困難であり、価格交渉なども指摘するポイントも分かりません。よって商品価値の回復については自分で行わない方がおススメです。自分でリフォームする事の難しさを紹介した記事は下記ですので是非参考にしてください。
中古マンションは自ら リノベーション費用かけていいのか?
1点補足で説明しますと、全ての場合に買取は仲介よりも安くなるという記事をよく見かけますが、これは間違いです。
築年数の浅い、そのままの状態で商品力が十分な物件に限っては買取よりも仲介の方が高くなるでしょう。
しかしそれ以外、例えば築古のマンションの場合は、そのままの状態では売る事が難しいので、比較すらできないのです。
個人のお客様・・「気に入って買う」「気に入らず買わない」
○築古の商品力が低くなったマンションは、お客様を買うという段階まで気に入らせることは出来ないので、1つの選択になります。
個人のお客様・・「買うほど気に入らないので買わない」
○築古の商品力が低くなったマンションでも不動産会社の買取であれば「買う」「買わない」の2択ではなく、そのままの状態で買取ります。
不動産会社・・「そのままの価値で買う」・・商品価値が残っている適正価格で買う
という事になります。よって個人に仲介で売る事は困難、個人の方は残存価値で買うという中間的な判断はしないので、売却先が不動産業者に限られるという事です。つまり仲介に比べて安いという事は無いのです。不動産会社の買取はバリューアップを目的としていて、実際にそのまま住むわけではないので買取が可能なのです。
逆にそのままの状態でお客様が気に入るような状態の良いマンションは買取にすると不動産会社の経費分安くなってしまう事は事実です。
ディレクションが「仲介」の場合の鉄則
マンションを売る方向性が「仲介」となった方は、ご自分で数百万かけてリフォームする事はおススメしていませんので、以下の2点が満たされていると思います。
- 複数の仲介会社に査定依頼し、価格を比較する
- 販売戦略のたてられる仲介会社を選ぶ
この様なマンションを売る時の鉄則は以下の2ポイントになります。
- 複数の仲介会社に査定依頼し、価格を比較する
- 販売戦略のたてられる仲介会社を選ぶ
お部屋をきれいにして印象をよくするなどあたりまえの事は鉄則から外しておりますが、それは前提条件ともいえます。
仲介鉄則①
複数の仲介会社に査定依頼し、価格を比較する
自分で相場を調べる事も出来ますが、不動産会社しか見る事の出来ないデータベースが何個も存在するので、不動産会社とは得られる情報量が全然違います。よって少ないデータから自分で相場を調べるよりは、複数の仲介会社に査定を依頼してマンションの価格相場を知る方が正確かつ効率的と言えます。
更に信頼性の高く、一度に複数社に査定依頼の出来るサイトもあります。特におススメなのは「すまいValue]は業界をリードする三井のリハウス、住友不動産、東急リバブル等、不動産流通の40%以上のシェアがある大手6社に無料で一括査定を依頼できるサイトです。ご利用は無料、簡単入力で査定が出来ます。
ここで得られる査定書を比較し、価格の相場を把握しましょう。査定書の見方ですが、確率は低いがもしかしたら売れるかもしれない「チャレンジ価格」、この金額よりは安くならない「ボトム価格」の両方は確認するようにしてください。
仲介鉄則②
販売戦略のたてられる仲介会社を選ぶ
高くマンションを売りたいので、まずはチャレンジ価格で販売、その後お客様の反応をみて価格を調整して原状で売れる最高額でマンションを売ってくれる会社を選びましょう。このスケジュールに沿った提案が出来る仲介会社は、媒介契約をとる為だけに高値査定したりしませんので、この販売戦略をじっくり聞いてよい仲介会社を判断してください。
ディレクションが「買取」の場合の鉄則
マンションを売る方向性が「買取」となった方は以下の様なマンションを売ろうと考えていると思います。
- 内覧対応や売却後の責任を負いたくない等の事情があり
- 築古などでそのまま売却する商品力が低く
- 自分で数百万円の費用をかけるのはしたくない
この様なマンションを売る鉄則は以下の2点になります。
- 対応がフレキシブルで知識が豊富な買取会社を選ぶ
- 仲介手数料がかからない買取会社を選ぶ
そのまま売れない状態のマンションは単純に売ればよい築浅のマンションと異なり検証する事が多くあります。よって売却価格だけに目を向けず、最終的にいくら手元に残るのかまできっちり知る必要があります。
買取鉄則①
対応がフレキシブルで知識が豊富な買取会社を選ぶ
「買い替えの時であれば、住みかえのタイミングに合わせて代金のやり取りが出来る」、「利益が出る場合は譲渡所得税がいくらかかるので手取りはいくらになる」等売主の状況、要望に合わせてフレキシブルに対応出来て且つ、売却後にかかる税金まで算出してアドバイスしてくれる会社を選びましょう。
ここまでシミュレイションできない会社にお願いすると、売却後に思わぬ経費で手取り額が想定より下回る事があるので注意が必要です。
買取鉄則②
仲介手数料がかからない買取会社を選ぶ
マンションを売る時に仲介手数料は大きな経費です。しかし買取の場合は広告活動をする必要もなく、プロの不動産会社に売却するので、直接取引が出来ます。つまり仲介という概念なく、不動産会社に売却が出来ます。よって買取の場合は「仲介手数料はかかりません」という文言がある買取査定サイトを選んで査定依頼しましょう。
以上紹介した3ディレクション×鉄則2で上手にマンションを売る事を成功させてください。