不動産投資のローンをシミュレーションするサイトがあります。これも簡単に返済額が出てきますがある程度自分で計算できる方法があります。
不動産投資の物件検討をする際、パソコンがその場になくてもローン金額から返済額を簡単にシミュレーションできる方法をご紹介します。
そしてシミュレーションから分かるローン金利とローン期間で返済額はどの様に変化していくかを見ていき、不動産投資の判断にどう影響していくかを考えていきたいと思います。
ローン金額100万円を基本に返済額が簡単に計算できます。
不動産投資のローン返済額のシミュレーションを簡単に行う方法の基本はローン金額100万円をベースに考えます。
例えばローン金額100万円を金利2.0%、期間20年で借入をした場合の月々の返済額は5,059円です。
(金利2.0%、期間20年)
ここで不動産投資の金額が1,200万円の物件をフルローンで購入を考えた時の返済額をシミュレーションします。
1,200万円は100万円の12倍です。この事を利用して計算をします。
(借入1,200万円の場合の月々の返済額)
この様に100万円をベースに100万円の何倍がローン金額か考え、単純にローン金額100万円の時の月々の返済額をかけるだけで不動産投資のシミュレーションができます。
このローン金額100万円の時の月々の返済額を「100万円償還額」等と言ったりもします。
金利とローン期間別、ローン100万円の月々返済額は?
この100万円償還額は金利とローン期間によって変わってきます。これらをシミュレーションしたものが下記の表になります。
【金利2.0%の場合の100万円償還額シミュレーション】
ローン期間 | 100万円償還額 |
10年 | 9,201円 |
15年 | 6,435円 |
20年 | 5,059円 |
25年 | 4,239円 |
30年 | 3,696円 |
【金利3.0%の場合の100万円償還額シミュレーション】
ローン期間 | 100万円償還額 |
10年 | 9,656円 |
15年 | 6,906円 |
20年 | 5,546円 |
25年 | 4,742円 |
30年 | 4,216円 |
この表の100万円償還額にローン期間に応じて100万円の何倍を借りるのかをかければ月々のローン返済額をシミュレーションできます。
ローン返済額では「金利」よりも「ローン期間」重視の選択が有利。
ローン金利2.0%と3.0%の不動産投資についてシミュレーションを見ると、金利が1.0%変わると100万円あたり月々のローン返済額が約500円変わっています。
これに対してローン期間はたった5年変わるだけでかなり月々の返済額が変わる事が分かります。
しかしローン期間を長くとり月々の返済額をおさえる事は、不動産投資に良い事ばかりとは言えません。
総支払額で比較するとローン期間が長いと利息を多く支払う事になります。
ローン金額100万円、ローン金利2.0%でシミュレーションしますと、ローン期間20年と30年で利息の総支払額は大きく変わります。
ローン期間 | 総支払利息 |
20年 | 214,120円 |
30年 | 330,630円 |
100万円当たりで約12万円総支払利息額が変わりますので、1,000万円のローン金額の場合はその10倍で120万円支払利息額が変わってきます。
金利部分は会計上経費計上出来ますので、課税所得を抑える効果がありますので、不動産投資にはまるまるマイナスというわけではありませんが、この利息によるロスと、月々のローン返済額を少なくするキャッシュフローの面と合わせてシミュレーションすると良いでしょう。
ローン金利でも総支払利息額は変わります。
同様にローン金利で総支払利息額を比べてみましょう。期間20年で比較してみます。
ローン金利 | 総支払利息額 |
ローン金利2.0% | 214,120円 |
ローン金利3.0% | 331,034円 |
こちらも金利が1%変わると、
100万円当たりで約12万円総支払利息額が変わりますので、1,000万円のローン金額の場合はその10倍で120万円支払利息額が変わってきます。
不動産投資の安全性を優先するならローン期間の長さを最重要視!
ここまで検証すると金利やローン期間によって返済額が大きく変わります。利益のみで考えれば利息の支払いが安く済む短期低金利の不動産投資ローンがいいでしょう。しかしながら月々の返済額が大ききなると、それだけローン返済が苦しくなり不動産投資のリスクが増す事も事実です。
この月々のローン返済額を支払えるか否かが不動産投資の資金的なリスクになりますから、このローン返済額を減らす事が大きなリスクヘッジになります。
よっておススメは金利は選択の余地なく安い方がいいですが、期間についてはなるべく長くして月々のローン返済額を減らすのが良いと考えます。
つまり不動産投資はキャッシュフロー重視のシミュレーションをする方がリスクヘッジになるという事です。
下記から簡単にキャッシュフローまでのローンシミュレーションができるシートがありますので是非ご利用ください。
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